深谷市で、腰椎ヘルニアの手術を受けたにもかかわらず、術後1年以内に坐骨神経痛が再発してしまい、お困りの方からのご相談が当院には少なくありません。「手術を受ければ楽になるはずだったのに、なぜまた同じ痛みが出るのか」という戸惑いの声を多く伺います。今回は、手術後の再発という視点から、当院が大切にしている考え方をお伝えします。
そもそも腰椎ヘルニアは「手術しかない」のか
腰椎ヘルニアとは、背骨と背骨の間にあるクッションのような役割を持つ椎間板の中身(髄核)が、外側に飛び出してしまった状態のことです。飛び出した部分が神経を圧迫すると、腰の痛みだけでなく、お尻から太もも、足先にかけてのしびれや痛み(坐骨神経痛)につながることがあると言われています。
「ヘルニア」という診断名を聞くと、「手術しないと良くならないのでは」と感じる方も少なくありません。たしかに、症状が非常に強く、足に力が入りにくくなる、排尿・排便のコントロールが難しくなるといった場合は、医療機関での手術が必要になることもあります。ただ、それ以外の多くのケースでは、保存療法、つまり手術以外のアプローチで症状の変化が見られることも多いとされています。ヘルニアのタイプによっては、飛び出した部分が時間の経過とともに体に吸収されていく可能性があるとも言われており、画像上の所見が変化していく例も報告されています。「ヘルニア=即手術」と決めつける前に、知っておいていただきたい選択肢のひとつです。
実際、当院には30代前半から10年以上にわたって通っていただいている40代男性の患者さんがいらっしゃいます。MRI検査でヘルニアとはっきり診断され、坐骨神経痛による強いしびれや痛みに悩まされていた方ですが、手術をせずに施術と経過確認を続けながら日常生活を送られています。この方には特徴的な点がもう一つありました。左側の坐骨神経痛をかばうあまり、無意識のうちに右膝に重心を乗せる癖がつき、今度は右膝を痛めてしまうことを繰り返していたのです。痛みのある場所だけでなく、かばうことで生まれる「もう一つの負担」にも目を向ける必要があるという、後述する代償動作の視点につながるケースでした。
腰椎ヘルニアの手術を受けたのに坐骨神経痛が再発するのはなぜか
腰椎椎間板ヘルニアの手術は、神経を圧迫している部分を直接取り除く方法です。多くの方が手術によって強い痛みから解放されますが、一定の割合で術後に症状が再発することが報告されています。これは手術そのものの技術的な問題というよりも、ヘルニアが発生しやすい身体の使い方や姿勢の癖が、手術後も残ったままになっているためではないかと当院では考えています。
手術は「今ある圧迫」を取り除くものであり、「なぜその部位に負担が集中したのか」という背景まで解消するものではありません。そのため、手術前と同じような負担のかかり方が続くと、別の部位や再び同じ部位に負担が集中し、しびれや痛みが戻ってくることがあります。
「再発率5%」と言われても実際に再発する方がいる理由
手術を受ける際、医師から「再発率は数パーセント程度」と説明を受けた方も多いと思います。統計的には低い数字でも、実際にその「数パーセント」に当てはまってしまうと、本人にとっては大きな不安につながります。
当院にご相談いただいた方の中にも、手術を担当した病院で「再発率5%」と伝えられていたにもかかわらず、術後1年以内に再び右足のしびれと腰痛が出てしまったケースがありました。低い確率であっても再発は実際に起こりうるものであり、「なぜ自分がその5%に入ってしまったのか」を身体の使い方から一緒に考えていくことが、再発予防の第一歩になると当院では考えています。
当院が考える再発の背景―代償動作という視点
坐骨神経痛が術後に再発する背景として、当院では「代償動作」という視点を重視しています。痛みのある部位をかばう姿勢を長期間続けると、身体は無意識のうちに別の部位で負担を引き受けようとします。この負担の引き受け先になりやすいのが、以下のような部位です。
胸腰椎移行部(背骨と腰骨のつなぎ目)は、上半身と下半身の動きが切り替わる要所であり、負担が集中しやすい部位のひとつです。上部胸椎(首と背骨のつなぎ目付近)も、姿勢を保つ際に重要な役割を持っており、動きが悪くなると腰への負担が増えることがあります。さらに上部頸椎(首の上部)の動きの制限も、全身のバランスに影響を及ぼし、結果として腰にしわ寄せがいくことがあると考えています。
これらの部位に固着(動きの制限)が生じると、身体は反り腰のような姿勢を取りやすくなり、腰への負担がさらに増大し、ヘルニアの悪化や再発につながる一因になり得ると当院では捉えています。痛みが出ている腰だけを見るのではなく、身体全体のつながりの中で負担の集中先を探っていく視点を大切にしています。
症例紹介:手術・投薬・接骨院でも改善しなかったケース
当院に来院された40代男性の方(保険営業職)は、L4-5レベルの腰椎椎間板ヘルニアと診断され、投薬治療や他院の接骨院での施術を継続しても改善が見られず、最終的に手術を受けられました。しかし「再発率5%」と説明されていたにもかかわらず、術後1年以内に右足のしびれと腰痛が再発してしまいました。
車での移動や事務作業が多く、同じ姿勢を長時間続ける生活習慣もあった方です。当院で検査したところ、脊柱の湾曲が強く増強しており、胸腰椎移行部・上部胸椎・上部頸椎に動きの制限が見られました。これらの固着の代償として腰を反らせる姿勢になっており、腰への負担が増大していたことが、ヘルニアの悪化に関係していたのではないかと考えられました。
そこで、固着していた胸腰椎移行部・上部胸椎・上部頸椎の矯正を行い、胸郭(肋骨)の動きを改善することで、全身への負担が分散するように調整を進めました。これまでのアプローチでは変化が見られなかった症状でしたが、施術を継続する中で、日常生活に支障のない状態まで落ち着いてきています。現在は疲れが溜まると症状がわずかに出ることがある程度で、月1回のメンテナンスを継続しながら日常生活を送られています(経過には個人差があります)。
坐骨神経痛の術後再発でやってはいけないこと
再発が不安なあまり、痛みのある部位を自己判断で強くマッサージしたり、無理にひねる・伸ばすストレッチを行うことは避けてください。手術部位や神経への負担につながる可能性があります。
また、「動くと悪化するのでは」と過度に不安になり、長期間ほとんど身体を動かさない状態を続けることも避けたいポイントです。過度な安静は筋力の低下につながり、かえって再発しやすい状態を招くことがあります。
新しいしびれや脱力、排尿・排便に関わる症状が出た場合は、自己判断で様子を見続けず、早めに医療機関を受診してください。手術を担当した医師への定期的な報告・相談を自己判断で中断することも避けるべきポイントです。
手術後に坐骨神経痛が再発した場合のセルフケアで気をつけたいこと
手術後は、傷口や神経の状態に配慮しながら、無理のない範囲でのセルフケアを心がけることが大切です。長時間同じ姿勢を取り続けることは、胸腰椎移行部や骨盤周辺への負担を強めやすいため、1時間に1回程度は立ち上がって軽く身体を動かす時間を作ることをお勧めしています。
車の運転が多い方は、座面の高さやシートの角度を見直し、骨盤が過度に後ろに傾かない姿勢を意識してみてください。長距離運転の際は、休憩のたびに少し歩く時間を作るだけでも、腰やお尻周辺の血流を保つ助けになります。
また、反り腰のような姿勢が続いていないかを時々確認することも大切です。仰向けに寝て両膝を軽く立て、ゆっくり呼吸をしながら腰の緊張をゆるめる時間を作ることもセルフケアの一つです。痛みが強くなる場合は、無理をせずすぐに中止してください。
デスクワークが中心の方は、椅子の座面の高さや背もたれの角度を見直すことも有効です。骨盤が後ろに傾きすぎると腰椎への負担が増えやすくなるため、クッションなどを使って骨盤の傾きを調整してみるのも一つの方法です。立ち仕事が多い方も、片足だけに体重をかけ続ける癖がないか、時々意識して確認してみるとよいでしょう。荷物を運ぶ際にいつも同じ側の手で持つ癖がある方も、左右で持ち方を変える意識をしてみることをお勧めしています。
再発しやすい生活習慣と見直しのポイント
| 再発しやすい生活習慣 | 見直しのポイント |
|---|---|
| 長時間の同一姿勢(デスクワーク・車移動) | 1時間に1回は立ち上がり、軽く歩く時間を作る |
| 反り腰の姿勢が続いている | 仰向けで腰の緊張をゆるめるセルフケアを取り入れる |
| 前かがみから身体をひねる動作が多い | 物を持ち上げるときは膝を曲げ、身体に近づけてから持つ |
| 胸腰椎移行部・上部胸椎周辺の動きの低下 | 全身のバランスを検査し、負担の集中先を確認する |
※あくまで一般的な傾向であり、症状の経過には個人差があります。
深谷市で坐骨神経痛の施術を受ける際に当院が大切にしていること
当院では、手術を経験された方に施術を行う際、痛みの出ている部位だけでなく、これまでの生活習慣や仕事の内容、日常の姿勢の傾向まで丁寧に伺うようにしています。特に車での移動や事務作業が多い方は、同じ姿勢が長時間続くことで胸腰椎移行部や骨盤周辺への負担が蓄積しやすい傾向があると考えているためです。
また、手術を受けた方の中には「もう二度と再発したくない」という強い不安を抱えている方が多くいらっしゃいます。当院では、検査の結果として見えてきた身体の傾向を可能な限り分かりやすい言葉でお伝えし、ご本人が自分の身体の状態を理解した上で施術を受けていただけるよう心がけています。柔道整復師として20年以上、カイロプラクティック・オステオパシーを組み合わせた施術に携わってきた中で、手術後の再発というテーマに向き合う機会は決して少なくありません。だからこそ、痛みの原因を一つに断定せず、複数の可能性を検査で確認しながら進めていく姿勢を大切にしています。
施術の頻度についても、症状が落ち着いてきた段階で急に通院をやめてしまうと、負担の集中先になりやすい部位が再びかたよってくることがあります。そのため、症状が軽くなった後も一定期間はメンテナンスとして通院を継続していただくことをお勧めしています(体調やご都合に応じて、月1回程度を目安にしていただく方が多い印象です)。
再発予防のために日常生活で意識してほしいこと
セルフケアに加えて、日常生活の中でのちょっとした意識の積み重ねも再発予防には大切です。例えば、重い物を持ち上げる際には、腰だけで持ち上げようとせず、膝を曲げて身体全体を使うように意識してみてください。急に身体をねじる動作も、腰への負担が大きくなりやすいため、方向転換をする際は足元から向きを変えるようにすることをお勧めしています。
睡眠環境も見直しのポイントの一つです。柔らかすぎる寝具は腰が沈み込みやすく、反り腰の姿勢を助長することがあります。ご自身の身体に合った硬さの寝具を選ぶことも、日々の負担を減らす工夫の一つになります。
セルフケアのストレッチとしては、うつ伏せに寝た状態から両肘を立てて上体をゆっくり起こし、腰に痛みが響かない範囲で10秒ほどキープしてゆっくり戻す方法が知られています。反り腰になりすぎないよう、無理のない範囲で行ってください。痛みやしびれが強いときは中止し、状態を確認してから再開することをおすすめします。
よくある質問
病院で手術を勧められていますが、施術を受けても大丈夫ですか。
まずは医療機関での診断・指示を優先していただくことが大切です。そのうえで、保存療法を試したいというお気持ちがあれば、現在の状態を確認しながら、その方に合ったアプローチをご提案しています。診断内容は施術前にぜひお聞かせください。
施術を受ければヘルニア自体がなくなりますか。
ヘルニアのタイプによっては所見が変化していく可能性があるとされていますが、施術によって必ずなくなるとお約束できるものではありません。当院では、骨盤や背骨全体のバランスを整えることで、神経の働きや身体の使い方を整えていくお手伝いをしています。
手術後どれくらいで施術を受けても大丈夫ですか。
傷口の状態や医師からの指示によって個人差があります。まずは執刀医の許可を確認いただき、その上で当院にご相談ください。
再発率5%と言われましたが、なぜ自分は再発したのでしょうか。
統計的な確率が低くても、身体の使い方や姿勢の癖によって負担が集中しやすい状態が続いていると、再発のリスクが上がることがあると考えられています。一人ひとりの生活習慣や姿勢の傾向を確認することが、再発の背景を考える手がかりになります。
手術した部位以外を施術する理由は何ですか。
痛みが出ている部位だけでなく、負担の集中先になっている胸腰椎移行部や上部胸椎、上部頸椎などの動きを検査し、全身のバランスを整えることで、腰への負担を減らすことを目指しているためです。
他院や投薬で変化がなかった場合でも相談できますか。
はい、ご相談いただけます。当院では、痛みのある部位そのものへのアプローチだけでなく、負担が集中している別の部位に着目し、全身のつながりの中で調整を行っています。すべての方に同じ経過をお約束できるものではありませんが、これまでと別の視点から検査することで、見えていなかった背景が見つかることがあります。
再発を完全に防ぐことはできますか。
完全に防げるとお約束することはできませんが、負担の集中先となりやすい部位を定期的に確認し、セルフケアと合わせて整えていくことで、再発しにくい状態を保ちやすくなると考えています。
深谷市以外から通院することもできますか。
熊谷市など近隣エリアからご来院いただく方もいらっしゃいます。お仕事帰りや休日にご来院される方も多く、駐車場もございますので、車での通院も可能です。まずはお気軽に公式LINEからご相談ください。
深谷市で坐骨神経痛と長く向き合ってきた当院として
当院は、深谷市・熊谷市で施術を行うたいよう接骨院グループの一院として、坐骨神経痛をはじめとする慢性症状に長年向き合ってきました。柔道整復師としての20年以上の臨床経験に加え、カイロプラクティック・オステオパシーという専門性を組み合わせることで、手術・投薬・他院での施術を経てもなお症状が続く方に向き合う機会を重ねてきました。
坐骨神経痛という症状名は一つでも、その背景にある原因や身体の使い方の癖は一人ひとり異なります。だからこそ、痛みのある部位だけを見るのではなく、全身のつながりの中で負担の集中先を探っていく視点を大切にしています。深谷市で坐骨神経痛の再発にお悩みの方にとって、当院がそうした視点を持つ選択肢の一つになれればと考えています。
ここまでお読みいただきありがとうございます。手術を受けても症状が戻ってきてしまうと、不安な気持ちになるのは当然のことだと思います。一人で悩まず、これから先の生活を少しでも楽に過ごせるよう、一緒に前向きな一歩を探していきましょう。お気軽にご相談ください。
▼この症状の専門ページ:坐骨神経痛について詳しくはこちら|深谷たいよう接骨院
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深谷たいよう接骨院・整体院(埼玉県深谷市)
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著者:田島 陽平(たじま ようへい)
治療家・株式会社キュアクオリティ代表。柔道整復師として20年以上の臨床経験を持つ。整形外科・接骨院勤務を経て独立し、埼玉県深谷市・熊谷市で2院を経営。カイロプラクティック歴15年以上・オステオパシーを組み合わせた独自の施術スタイルで、坐骨神経痛・腰痛・肩こりなど慢性症状でお悩みの方のサポートを行っている。現在は国際基準のフランス式オステオパシーを学んでいる。
参考文献
・日本整形外科学会「腰椎椎間板ヘルニア」/症状・原因と病態・予防と治療について公式の解説パンフレットが公開されています
日本整形外科学会の解説ページを読む
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療行為や診断を行うものではありません。
症状が重い場合や長期間続く場合は、医療機関へのご相談をお勧めします。


